APN設定って?

iPhoneでモバイル通信でインターネット接続を使う場合、APN(アクセスポイント)の設定が必要です。


iPhoneでは、「設定>モバイルデータ通信」の設定のことです。

 

公式キャリアのSIMカードを差し込んだ場合には、APN設定は自動です。

MVNOなどで使う場合に手動やプロファイルインストールで上書きする必要があります。

 

APN設定の仕組みと設定方法を見ていきましょう。

 

 

 

APN設定の仕組み

APN設定とは、iPhoneからインターネット通信するための接続情報です。

 

APNは、各携帯キャリアが準備するインターネット接続サービスへのアクセスポイント情報のこと。


具体的には、ドコモの「SPモード」やauの「LTE NET」のように月額支払しているサービスのことです。


まずは、その仕組みを簡単にみてみましょう。


①iPhone/iPadにSIMカードを差し込む


②SIMカードのキャリア情報を自動的に識別する

すべてのSIMカードにはICCIDと呼ばれる国コードとキャリアコードが登録されています。

 

iPhoneはSIMカードのICCIDからキャリア情報を読み込み、iOSに格納されているデータをもとに「Apple公式キャリア」か「非公式キャリア」かどうかの識別をします。

 

なお、iOSの/System/Library/Carrier Bundlesに、Apple公式キャリアの情報が格納されています。


公式キャリアと認識されると

設定>一般>情報に

キャリアプロファイル情報が表示されます。




③キャリアプロファイルに適合するAPN情報を自動設定する

公式キャリアの場合

自動的にキャリアプロファイルからAPN情報を読み込んでAPN設定されます。


手動でのAPN設定項目は画面に表示されなくなります。



非公式キャリア・非対応機種の場合

「unknownキャリア」として認識され、自動的にAPN設定されません。

 

 

「設定>モバイルデータ通信」に「モバイルデータ通信ネットワーク」が表示されて、手動でのAPN設定が可能になります。


手動でのAPN設定方法はこちら。


 


日本の公式キャリアとAPN情報

各キャリアのICCID番号とiOSでの認識情報の一覧はこちら。


キャリア

ICCID

事業者番号

iPhone

キャリアプロファイル

APN情報

 

 Y!mobile

 旧イーアクセス

 

81000  対応プロファイルなし

 

 NTTドコモ

 

81100

 spmode.ne.jpを自動設定

 ただし、5s/5c以降

 

 ソフトバンク

 

81200

 jpspir (5s/5c/5用)

 smile.world (3~4S用)


 au

 

81300

 uno.au-net.ne.jp

 

 UQ

 

81310

 対応プロファイルなし 

 

 Y!mobile 

 旧ウィルコム

 

81700

 対応プロファイルなし


 WCP

 

81710

 対応プロファイルなし 

 


どうやってAPN設定を書き換える?

APN設定が自動で設定されてしまうと困るケースがあります。


MVNOでAPN設定が必要となるケース

MVNOは、回線をドコモから借りており、SIMカードもNTTドコモから付与されてます。

 

そのため、iPhone内ではSIMカードの情報が常にNTTドコモであると識別されてしまうため、APN設定がSPモードに固定されてしまいます。

 

しかし、MVNO各社でインターネット通信するためには、MVNO各社専用のAPN設定に変更する必要があります。

 

 

moperaUでAPN設定が必要なケース

SPモードではなくmoperaUを使いたい場合は、APN設定をmoperaU用に変更する必要があります。

 


書き換え方法

これらの場合はプロファイルで、自動APN設定を上書きすることができます。


上書き方法は、iPhoneから構成プロファイルをダウンロードしてインストールするだけです。

なお、APN設定のプロファイルは、2つ以上インストールできません。


moperaUやMVNOのAPN設定用の構成プロファイルのダウンロードはこちら。